きっと、よくなる! 本田 健

きっと、よくなる!
きっと、よくなる!
posted with amazlet on 06.02.16
本田 健
サンマーク出版 (2005/01/06)
売り上げランキング: 1,898
おすすめ度の平均: 4.51
4 試練の意味
5 愛に満ちたやさしい気持ちになれます
5 健ちゃんとの会話

希望の語りは心地よいが、メンターはいないと個人的には思う
のっけから言ってしまえば、レビュアーは本田氏の良い読者ではない。(前著作群も読んだ事はないが、評判になった事は知っている) 一方、根強いファンも数多くおられるようで、その理由も知りたく頁をくってみた。

本書の全体的な印象としては、すでに他の著作でも述べている事の繰り返しであろうことが、読んでいるうちに気づいてしまう。 

内容は至って、平易に、また読者を愛撫するような語りで、励ましを与えてくれる。レビュァーも自覚しながら、改めて本書で諭された事は、1つの章のタイトルの要約されるように”準備ばかりの人生は止めよう”という事だった。能力にしてもお金にしても、常に不足しているという強迫観念を”過食症・拒食症”と表現している。

このあたりの語りのオリジナルな表現力が著者の力量だと思った。

レビュアーの個人的なコメントとしてはメンター(導いてくれる師匠)を探し続ける事はお奨めしない。なぜならば、そこには絶えず、誰か、自分の不幸を解決してくれる人が世界のどこかにいるという依存の状態から解放されないと思うからだ。著者の語るような希望は間違いなくあるが、それを実現するのはメンターでなく貴方だ。もちろん本田氏のファンであるならば、それはそれで1つの選択であると思うが。

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現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの条件

現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの条件
遠藤 功
東洋経済新報社 (2004/02/13)
売り上げランキング: 8,954
おすすめ度の平均: 4
5 一生勉強できる本に出会いました
4 現場力を捉えた軸が載せられた書籍
4 現場とは何かが知ることができるけど・・・・

現場の土壌にこやしが必要と思う

好著である「見える化」の著者の前作にあたる本書は2004年ビジネス本ベスト1に選ばれている。著者はコンサルティング職を経験しているMBAスクールの教授である。コンサルにはさまざまな業務カイゼンの舶来ツールを素晴らしさをプレゼンし、クライアントの業務に適応させるアドバイスをするが、アドバイスだけで、成果の責任はないではないかという誤解ももたれる方もおられると思う。

著者はコンサルの経験を通じ、成功したケースとうまくいかなかったケースを比較検討し、うまくいかなかったケースにはその会社に現場があったことを指摘し、その土壌の問題点として現場力の弱さを指摘する。

現場という言葉は、なんどとなく、語り尽くされ、テレビドラマの刑事のセリフにまで至り、言葉に垢がついてしまった感がある。著者は、その現場という言葉のホコリをはらって、強い現場を作る条件を平易に説いている。

それは、要約してしまうと、当たり前の側面もあるが、現場の人々が自ら主体的に課題を発見し、解決していくという活動のサイクルである。著者は、本書では、具体的、重点的なポイントを7つとりあげて、強い現場のヒントを与えている。

「見える化」と同じく、本書に書いてあることも、自らの現場に当てはめ、自ら主体的に実施してみないと効果はない。コンサルやトップダウンの戦略や次から次に現れる業務パッケージの成果の芽がでるかどうかは、まさに現場という土壌を豊穣にさせることが前提になると思う。橋本治氏も「上司は思いつきで...」で述べていたが、需要と供給それぞれ不足していた、昔の現場には、豊穣であった。それが、市場は飽和し、ものやサービスの生産現場は、過剰競争で、枯れている。そこで、企業は未知の現場(商品と市場)を捜し求めて、枯れた現場を捨ててしまう。

レビュアーは枯れた現場を豊穣にするための、キーマンを育成し、モティベーションをあげて、部門の壁を破る権限を与え、現場を再び豊穣にすることが、本書のヒントの実践のためにも必要と感じた。

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21世紀のカイゼン運動 見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み

見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み
遠藤 功
東洋経済新報社 (2005/10/07)
おすすめ度の平均: 4.33
5 気軽に読めて直ぐに役立つ
3 大事なテーマを取り扱っている
5 現場力を鍛える第二弾

21世紀のカイゼン運動 

「見える化」とはトヨタの生産方式をベースとする現場の業務改善活動である。基本思想は極めて単純だ。強い現場をつくるため、現場でおきていることを顕在化して、見える形にすることで、問題の隠微を防止し、組織として課題を共有して解決する、ナレッジマネージメントシステムである。
 過去、さまざまな舶来の複雑、精緻なソリューションシステムが日本に導入されてきたが、その多大な投資に対して、効果は疑問なツールも多々あった。

舶来のツールが絶大な効果を発揮できなかったのは、ツール本質の問題もあったであろうし、使う日本人と欧米人の思考力の差もあったのではないかと推察する。ITを駆使しているものほど、逆に情報過多で使いこなせなかった感もある。

”見える化”は日本で生まれ、コンセプトも極めて、単純のため、日本の現場、それぞれの業務に、あてはめて活用していくことがたやすい。

”見える化”の原型の一例はトヨタの”アンドン”である。これは製造ラインの掲示ランプで、これによって誰もが簡易に、ラインの状況を把握できる。

”見える化”を、自分の職場に導入するには、まず、業務の棚卸が必要であろう。この過程で、不要な業務や、管理者不在の業務が顕在化するという効果が、まず見られるだろう。

前著の”現場力を鍛える”が好評だった著者の本作は、前著よりも明確なコンセプトでわかりやすく、”見える化”が、どんな職場でも実践しやすい事を事例をあげて平易に説明している。

さらに、”見える化”は、業務基準に従った業務の進行状況を把握できる、次のステップとして、あるべき姿という新しい基準の提案が生まれ、現場力が発揮される。


個々の社員の業務を顕在化することで、問題を隠微せず、組織として、課題を解決していくことが肝要と感じた。問題を社員一人のミスという犯人捜しではなく、組織として課題共有することがコンプライアンスを真に、社内に浸透させると考える。

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戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ
野中 郁次郎 戸部 良一 鎌田 伸一 寺本 義也 杉之尾 宜生 村井 友秀
日本経済新聞社 (2005/08/06)
売り上げランキング: 92
おすすめ度の平均: 2.9
3 前作の成功にいい思いをした出版社がけしかけた・・・?
5 類書を凌ぐ
2 もう一つ踏み込みが足りないような

戦略論にみる目的の明確化

好著であった「失敗の本質──日本軍の組織論的研究」が20年の歳月を経て、続編として上梓された。戦略という言葉はビジネスの中でもあたり前のように使われながらも、中身のない飾り言葉となってしまった感がある。本書の巻頭でも、ビジネス競争との対比は意識している事は強く感じられ、失われた10年の日本経済の逆転の期待を込めて執筆されている。内容は、クラウゼヴィッツの戦争論の考察から始まり、毛沢東の乱、ベトナム戦争、ソ連軍のドイツ侵攻の阻止など各章ごとに、逆転勝ちのケーススタディとして防衛大の専門家と組織論の大学研究者が論じ、終章で戦略とは何かという命題に答えを明かしている。それは抽象化してしまえば、まさに企業活動と同じで、人と金と時間の全体最適化と似たものになっている。組織論からみればそれは当然の事であろう。印象に残ったのは「目的の明確化」である。この戦いはどこまで勝つことが目的か。それがあいまいだと手段と目的は逆転しがちなのは、企業の活動にも如実に現れているように感じた。

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これが大局観 決断力 羽生 善治

決断力
決断力
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羽生 善治
角川書店 (2005/07)
売り上げランキング: 86
おすすめ度の平均: 4.54
3 羽生さん自分で書いたの?
4 天才の考えることは常識的でちょっと安心
5 若き前名人は何を考えるのか。

これが大局観

将棋は脳という身体の一部を使ったスポーツだと思う。勝負のためのプレイが脳の中でどれだけのエネルギーを消費するのだろうかと、本書を読んでも再認識する。コンピュータ世代の若き棋士のリーダー格たる羽生氏の、その将棋の論理考察力が、まさにスポーツのようなセンスに基づく、決断力であることの語りにひきこまれる。

勢いにのって台頭した時期の1つの機転である米長氏との勝負のを印象深く克明に語り、大山名人の迫力から、何千手と考えうる先読みの情報からいかに情報をすてて、手を選ぶかというセンス。また、長きに渡りプロの棋士としてプレイをしていく中での、若さとベテランのそれぞれの長短所を語り、相手がミスをおかすまで待つ持論の忍耐強い戦術はこれもまた意外であった。

私生活でも企業活動のリスク前提の決断力の点でも、学ぶべきことが多い一冊である。

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できる人」はどこがちがうのか 斎藤孝

「できる人」はどこがちがうのか
斎藤 孝
筑摩書房 (2001/07)
売り上げランキング: 4,194
おすすめ度の平均: 4.09
5 上達論とは?
4 力量。
4 齋藤さんの身体論が素晴らしい!

身体論のヒント集

”声にだして読みたい...”でメジャーデビューした斎藤先生の専門は教育学と身体論との事で、その実践たる本の出版の精力には驚くばかりで、最近はその身体運動がCMで消費されるまでになってしまった。身体論は現代思想としても基底をなすテーマであり、養老先生や先生の関心を持たれる古武道も、頭でっかちになってしまって、おいていかれた身体の復権による、本来の生きる力や智恵の再発見といったところが、主題であると思う。

本書は斎藤先生の書としては新刊ではなく、メジャーでもないが、ご本人のテニスの経験や一流運動選手から村上春樹氏がなぜ書きつづけるために走るのかと、学問のジャンルを越えた手探りの考察ぶりが興味深い。真似る力、要約力、その他五感と頭脳の関連性についてヒントに満ちた一冊である。

出版書籍の量は、珠玉混合はあるにせよ、驚くものがあり、これも斎藤先生の身体力のなせる技かもしれない。

ところで、CMで引用されている先生のあの身体のヨガのような動きは何でしょう?

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知財立国の前に 知っておきたい特許法

知っておきたい特許法
工業所有権法研究グループ
国立印刷局 (2004/11)
売り上げランキング: 31,046

知財立国の前に 知っておきたい特許法

知財立国の宣言がなされて久しいが、世の中にそんな産業の変化もみられない。ビジネスモデル特許とか発明者の発明対価の話題だけが一人歩きしていて、本当にお金=資産に値する特許とは、どのような要件が必要なのか、営業、事務系の方だけでなく、エンジニアも最新の法律・知識を正確に知らないのが実態であろう。

このままでは、日本の技術力の評価はともかくとして、知財立国もあやういと危惧する。

本書は知財法を策定されている特許庁の執筆者の方々の正確な記述で、最新の社会状況をふまえた知財法をわかりやすくかつ本格的に書かれていて、ビジネス新書を読むより参考になる。

職務発明への相当対価請求権の改正もふまえて解説されている。
興味深かったコラムの判例では会計バランスシートに関する特許が成立したという判例の紹介だった。特許はビジネス特許とよぶ、よばないに関わらず自然法則を用いていなければならないという基本原則があるので、この特許は興味深い。

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貧乏旅行のバイブル 深夜特急 沢木耕太郎

深夜特急〈第一便〉黄金宮殿
沢木 耕太郎
新潮社 (1986/05)
売り上げランキング: 250,117
おすすめ度の平均: 4.91
5 中年でもおすすめ
5 無人島に持っていく
4 著者の波乱万丈な旅に思わず心わくわくドキドキ!

バックパッカーのバイブル

サラリーマンを一日目で辞め、浅沼社会党首殺害事件”テロルの決算”やボクサーカシアス内藤の復活に関わった”一瞬の夏”等で気鋭のノンフィクション作家としてデビューした沢木氏は、文筆仕事をキャンセルし、ユーラシア大陸を香港からリスボン、そしてロンドンまでバスを使って踏破すると友人と賭けをして1年以上に渡る旅にでる。

1つ前の世代は小田実氏の”何でも見てやろう”が海外への貧乏旅行者のバイブルだった。

レビュアーはハードカバー出版時から何回も読みかえしてきたが、飽きるという事がなかった。沢木氏の繊細な視点と好奇心と行動力がストーリーの新鮮さを失わせなかったからと思う。

本シリーズではやはり香港からインドまでが1つの盛りあがりを感じる。後半のヨーロッパは沢木氏の視点、好奇心と国々の人々のリアクションの点で前半よりテンションがさがり、旅の終わりを象徴させている。

この旅を通して得た沢木氏の独特の視点、感性はその後の創作活動の中で、自分の”なぜ”にこだわり、思考・行動するスタイルに大きな影響を与えていると思う。

中学生から社会人までぜひ読んで、旅にでてほしいと思う一冊である。
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イスラムを知る イスラムに教えられる エニアグラム

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編
ドン・リチャード リソ ラス ハドソン Don Richard Riso Timothy McLean Russ Hudson 高岡 よし子 ティム マクリーン
角川書店 (2001/10)
売り上げランキング: 2,726
このページは在庫状況に応じて更新されますので、購入をお考えの方は定期的にご覧ください。
おすすめ度の平均: 4.75
5 素晴らしい!
4 分かり合える仲間同士で読んでみよう
5 精神的に健全で自己実現をする人


イスラムを知る イスラムに教えられる エニアグラム

エニアグラムはその発祥は古く古代ギリシアにさかのぼり、近代イスラムの有名な神秘主義者グルジェフによって体系づけられた性格:パーソナリティの分類である。現在、心理学者の再評価の元、企業研修や自己啓発団体によって啓蒙活動も行われている。 →エニアグラムとコーチング

レビュアーは星座、血液型あるいは動物占いの類は興味ないが、たまたま家人の購入した本書を読んで、なかなかよくできた知の体系である事に驚いた。

エニアグラムでは人の性格を9つに分類している。なぜ9種類かは陰陽五行道ではなぜ5つかと同じで、恣意性は否定できないが、エニアグラムの興味深い点は、パーソナリティが拘束された状態と自由な状態にあるときによって、本来のパーソナリティから変化するダイナミズムを持っている点にある。

多くの占いと原理主義は、原理の普遍性、反証を認めない点で科学ではないが(科学とは定説への反証を受けつける事によって発展性をもっている:カール ポパー)、エニアグラムは自分でパーソナリティのカテゴリーを見つけ出し、それが先のような環境の変化に対応してダイナミックにほかのパーナリティの様相をあらわしていて、その説明が心理学的にも納得いく点が多い。

エニアグラムの心理学的根拠については、擬似科学との反論もあると聞いているが、ご自分で一読されて判断されてはいかがだろうか。

レビュアーは時々、頁をくって内省している。

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成功からより良く生きるへ 第8の習慣 コヴィー

第8の習慣  「効果」から「偉大」へ
スティーブン・R・コヴィー フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社
キングベアー出版 (2005/04/23)
売り上げランキング: 19
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.8
5 心の炎を熱くしてくれる一冊でした。
4 成功するための生き方から”より良く生きるため”へ
5 第8の習慣


”成功するための生き方”から”より良く生きるため”へ

ミリオンセラーの成功のための「7つの習慣」のコヴィー博士の新刊。日本の出版社も変り、今度はどんな「習慣」でヒットを狙ってくるのかと期待に対して、予想外の内容であった。

7つの習慣による効率性・生産性向上の効果にゆらぎはないが、社会・経済の構造が大きく変化しているこの転換期には、「効果性」よりも「偉大さ」がより重要であるというのが本書の骨子である。

これまでの7つの習慣シリーズは典型的な米国流のプラグマティズムがベースの成功のための実践啓蒙書であり、仕事を通した人の成長と効率性の追究の非常によくできた集大成という感想を持っていた。本書は著者と出版社の意図としての成功のための自己啓発書であり、よりよい仕事をなしとげるための啓蒙書には変りはないが、読後感としては、これまでのサクセスストーリーをめざすものとは異なるものを感じた。

コヴィー博士が提唱する8つめの習慣は自ら「内なる偉大な自分の可能性の声」に耳を傾け、組織のメンバーにも同じように「内なる偉大な可能性の声」に耳を傾けさせる事によって、自発的なやる気を引き出すものである。

レビュアーにはこの「内なる声」とは社会の道徳や法や組織のルールではなく、かけがえのない自分の生をよりよく生きるために自ら考え、実行する自己規範と感じた。自己規範をベースに本書を読みしてみれば、この「自己規範」とは、本ブログでも紹介した池田清彦氏の”正しく生きるとはどういうことか”やりバタニズムにつながると思われた。

その意において、本書は”成功するため生き方”というより”より良く生きるため”の実践書ではないだろうか。

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