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Patisserie Sadaharu AOKI

Patisserie Sadaharu AOKI
有楽町の日比谷側出口の、ビジネス街と皇居の狭間に、ブランドショップが軒を連ねる。パリにも店をかまえるというPatisserie Sadaharu AOKIがここにもある。オフィスビルの1階ゆえに、外観は、貴金属店かと思わせるのだが、ケースに飾られた一品、一品は、日本離れした見事は色彩で、見ただけでも満腹になった気にさせる美しさを放っているのだった。

お値段も銀座価格であるが、その小ぶりな一品には、甘さが凝縮されてて、若干、日本人好みを越えた感もあるのだが、その10倍ぐらいのケーキを食べたかのような解放感にひたれてしまう。

ドイツ幻想文学作家の種村季弘氏が、闇市時代の砂糖がまだ、十分に市場にでまわっていなかったころ、悪友と結託して、喫茶店に行けばこっそりと砂糖を盗み取っていたという。彼等の妄想の世界では、まだ見たこともない中米の砂糖の精錬工場で労働者が足元に砂糖を撒き散らしながら砂糖の麻袋を運びまわっている。市民は珈琲を飲む時には、砂糖をカップからこぼれだすくらいに注ぎ込む。

おそらく、種村氏が徘徊した五十年前の有楽町では、そんな甘さへの願望がうずまいていた気がする。
砂糖工場の労働者は砂糖の地獄から解放され、どんなに甘い夢を見たのだろうか。Sadaharuaoki


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