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突破者―戦後史の陰を駆け抜けた50年 宮崎学

突破者―戦後史の陰を駆け抜けた50年〈上〉
宮崎 学
幻冬舎 (1998/12)
売り上げランキング: 51,236
おすすめ度の平均: 5
5 全共闘悪漢小説 半生記
5 たちまち宮崎学の大ファンになりました
5 戦後の激動の時代を、仁侠魂で生き抜く男の前半戦!

全共闘自伝悪漢小説

久しぶりのパンチの効いたノンフィクション。いまや、裏社会と反体制思想の経験に基づいた異色の評論活動をしている宮崎学氏。かつては、グリコ森永事件の重要参考人として警察の容疑者候補の本命とされた彼の半生記自伝のノンフィクション悪漢小説。火のない所に煙はたたないのもよくわかる。著者の顔を見ればインテリやくざとはこういった人なのか、一見して納得する。経験は顔に露呈するものだと思う。京都のやくざの跡継ぎとして生まれ、若衆に囲まれアウトサイダーのトレーニングのような幼年時代を過ごし、早稲田大学時代は共産党の分子として、警察、公安、全共闘と抗争し、その後、稼業の解体屋の後継ぎにもどる。

ところが解体屋の経営は倒産寸前で、そのやりくりのため法律違反すれすれの悪いことを数々。バブル時代の地上げ代行も手がけ、発砲され入院したことも。警察から目をつけられ、グリコ森永事件の重要参考人として逮捕寸前までいった。事実は小説より希なりという一例か、昨今はフィクションよりもノンフィクションの悪漢小説がおもしろい。

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Comments

TBありがとうございました。
宮崎サンって、ものすごく幅の広そうな人ですよね。

Posted by: Re-turn | March 04, 2006 at 09:48 PM

TB,コメントありがとうございます。ネット上でも風評は色々お持ちの方ですが、Re-turnさんも記されていたように万年氏や在日の英雄の方の評伝なども手がけ、経験に基づく独特の視点の方と思います。経験のリアリティを凌ぐものないという意で、本書でも、レストランでの交渉の場で、発砲されるシーンは迫力満点、どきどきです。

Posted by: 管理人 | March 04, 2006 at 11:38 PM

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Tracked on March 04, 2006 at 09:46 PM

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