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アナーキズム―名著でたどる日本思想入門 浅羽 通明

アナーキズム―名著でたどる日本思想入門
浅羽 通明
筑摩書房 (2004/05)
売り上げランキング: 124,693
おすすめ度の平均: 4.09
4 現代の視点からのアナーキズム
5 アナーキストたちへの共感とツッコミ
5 シュールなアナキズム

思想オタク浅羽氏の変貌を感じる

80年代後半のニューアカディミズムブームの終焉期、浅羽氏は見えない大学本舗主催、ニセ大学マニュアルの著者として思想界、読者の前にオタク世代の思想家として登場した。

振り返ってみれば、一歩先ゆく同好の士であり、同時代を共有した感を強くもつ。

デビュー初期にはまさにオタクといえるくらい思想を中心とした学問、書籍を紹介を行い、大学のつまらない講義を払拭するように学ぶ事の楽しさをニセ学生マニュアルで唱え、続編ではその読者や著者自身に対して、書籍に没頭している様をオタクと自分自身を含めて批判していた。

ニューアカ以降の浅羽氏の著作活動は明確には把握していなかったが、本書によって浅羽氏が思想オタクからの自ら思想を生み出している変貌を感じた。

本書の内容はアナーキズムをキーワードに著名人としては大杉栄、超難解な伝説の埴谷雄高、農本コミュニズム、キャプテンハ―ロック(アニメを必ず取り上げるのが著者らしい)笠井潔の無政府資本主義まで、一見バラバラな思想家をとりあげて、共産主義崩壊の世界の中で、自由と反権力という永遠のテーマを近代日本思想史としてまとめあげようとしている。

浅羽氏にとっても本書はアナーキスト列伝としてまとめた形となっているがが、近代日本思想史の草稿ノートの感もあり、今後の展開を期待したい。

注釈ノートにはマイナーな思想家、著作家が大勢でてきて、さすがに蛸壺の専門学者を凌ぐオタクぶりは健在である。

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