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資本主義と科学の自己増殖性 科学はどこまでいくのか

科学はどこまでいくのか
池田 清彦
筑摩書房 (1995/03)
売り上げランキング: 62,086
おすすめ度の平均: 5
5 最良の科学史の教科書

科学と資本主義の自己増殖

池田先生による本書は、古代、ギリシア、スコラ哲学、ルネサンスと真理と追及する科学の「物話」としての虚構性を、得意の池田節で根源的かつ平易に説き明かしている。ちくまプライマリーブックスという、地道かつ良書の一冊であるが、その題名と同シリーズからは予想できないほどの、ラジカルな内容に始終している。

レビューとしては例外的に、むすびの中から、こんな文章を引用して、資本主義と科学技術の結託による現代社会の病理を具体的に紹介したい。

”...欲望のキャナライゼーションを賦活する装置は、もちろん資本主義と科学技術である。人々の欲望が資本主義と科学技術を駆動するのと同時に、資本主義と科学技術もまた、新製品いかにすばらしいかという宣伝活動を行い、人々の欲望を刺激する。
 可視的な政治権力もまた、人々の欲望を科学技術文明に順応させるように働くだろう。可視的な政治権力は、人々の欲望、資本、科学技術、そして己自身が相関する権力作用の収斂点である。従って、この権力作用システム総体が安定的に運動してないと、政治権力も不安定になって崩壊する恐れが強い。...政治権力もまた、あらゆる組織と同様に、自己保存と自己増殖を目標とするから、権力作用システム総体の安定性を指向するように動く。すなわち、科学技術に対しては、資源を投入し続け、人々に対しては、新技術がいかにすばらしいかといった言説を流す。...”

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