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仕事のなかの曖昧な不安 玄田 有史

仕事のなかの曖昧な不安―揺れる若年の現在
玄田 有史
中央公論新社 (2005/03)
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若者だけの問題ではない

 ニート、フリーターを研究している社会学者、玄田氏のデビュー作である。ハードカバー版ではサントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞の2冠を制覇している専門書であるが、記述は至って、平易であり、統計調査データに基づく考察が、多く、客観性が高く感じた。

 特に、ニートやパラサイトシングルについては、自分も本人たちの自助努力と親の過保護という見解があったが、誤解していた側面も強く印象づけられた。例えば、マスコミがとりあげる完全失業率は職探しをしている人と就労者の母数の中での職探しの人のパーセントである。ところが、玄田氏のとりあげる非労働者4162万人(2001年現在)のうち4人に1人は働きたいと思っているという労働者の調査結果があり、251万人は過去1年求職活動をしているのであった。この251万人は、失業者にはカウントされていないわけだから、心情的失業率なるものを定義して失業率を捉えるならば、失業率はもっと大きいものになることになる。
 
玄田氏の指摘するように、これら非労働者の人々の中の働きたい、働きたいけれど納得のいく職がない、働く意志はないという区分がまさにゆらいでいる。

マスコミは、今の経済=中高年層の失業率、雇用に注力しているが、まさに働き甲斐のある仕事という既得権を若年層や専業主婦層から奪ってはないだろうか。
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