フリーマン・ダイソン科学の未来を語る
三田出版会 (1999/03)
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科学は想像力である
寺山修司の遺した言葉に”どんな鳥でも想像力より高く飛べないだろう”というアフォリズムがある。フリーマン・ダイソン博士は繰りこみ理論を発見した物理学者であるが、20世紀最大の飛びぬけた想像力の科学者である。
レビュアーは科学の進歩については池田清彦氏の論考に賛同するが、ダイソン博士の遺伝子工学や宇宙工学などの科学的根拠をベースにし、地球から宇宙へ広がっていく生命を描くスケールと未来への想像力は科学する心の源泉のすばらしさを読者に伝えてくれる。
ダイソン博士の気宇壮大なアイディアの1つに「ダイソン球」がある。太陽から放射されるエネルギーの20億分の1しか地球に利用できないので、地球を地球軌道を球殻でおおって、エネルギーを有効利用しようとするものである。しかもこのダイソン球の材料には木星を潰せばよいというものである!!
(ちなみに現在の知的財産権法ではダイソン球を実施できないものの例として権利としての発明は付与できないと解説している)
この例のようにフィクションのSF小説がつまらない論文のように見えてくるほど想像力に満ちた文学的科学論考である。
ダイソン博士の半世自伝「宇宙をかきみだすべきか」は絶版であるが、こちらも興味ある読者は一読を奨めたい。
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