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6人たどれば,世界中のだれとでもつながる 脳はここまで解明された

脳はここまで解明された―内なる宇宙の神秘に挑む
合原 一幸
ウェッジ (2004/02)
売り上げランキング: 106,277
おすすめ度の平均: 3.67
5 科学啓蒙書のひとつである
1 ピグマリオン病
5 脳研究の成果には身近に感じるものもあり、知ることは楽しさもある

6人たどれば,世界中のだれとでもつながる

相原先生のカオス、ニューラルネットワーク、複雑系の研究活動はずいぶん前から知っていたが、本書で相原先生と共同研究者による学際的、冒険的な探求により脳、知能をアナログ回路ネットワークで解明してきた成果が平易に紹介されている。

相原先生たちの脳解読のアプローチは、デジタルコンピュータをベースとしたAI.・人工知能の実現がデジタルなトップダウンのものに対して、脳のニューロンのアナログ電気回路のネットワークの結合というアナログなボトムアップによるものである。

 彼らの研究の原点は50年前のホジキンとハクスレーによるイカの神経の電気回路モデルの発見に遡り、相原先生の師で、近年物故された松本元氏によるヤリイカの人工飼育の成功という地道な努力の上に積み重ねられたものである。成果として、脳生理学者の伊藤先生との研究によって、彼らのモデルが小脳で説明できる事までわかってきた。

 相原先生らの最近のアプローチはスモール・ワールド・ネットワークのモデルへの適用である。スモール・ワールド・ネットワークは様々な現象に成立する法則で、大変興味深いことに、「6人たどれば,世界中のだれとでもつながる」という友達の輪ができるのである。 レビュアーの単純の試算で検証してみても、ひとりの知っている人の数を100人と見積もって、100の6乗は1兆なので、知り合いどうしの重複はあったとしても世界の人口60億より充分に大きいので、ありえる話だと一人納得した次第である。

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Comments

今年発売している「複雑ネットワークの科学」という本にも同じ研究がのっています。合原さん関係の人が書いたみたいです。僕も最近読んで実ネットワークは不思議だなぁと思いました。

http://blog.drecom.jp/wbo/archive/215

Posted by: nadja | June 26, 2005 at 04:26 AM

nadjaコメントありがとうございます。スモール・ワールド・ネットワークの概念は他に専門書でも色々紹介されているようですね。カオス・複雑系の研究は20年近くウォッチしていますが、少しづつ成果が現れてきている印象を持ちました。この本、養老センセイだけ流派別の特別出演という感じです。

Posted by: 管理人 | June 26, 2005 at 04:32 PM

nadjaさん:”さん”ぬけで失礼致しました。

Posted by: 管理人 | June 26, 2005 at 04:39 PM

一風変わった脳内構造のホームページがあるのですが、よろしければ、ご批評願えないでしょうか?

Posted by: ノース | July 03, 2007 at 09:38 AM

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