« ゼロ・サム社会 | Main | 四千万歩の男 »

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 ― 知的人生設計入門
橘 玲
幻冬舎 (2002/11/26)
売り上げランキング: 25,339
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 3.26
4 冷静な視点がよかったです
4 ハダカの経済を見つめ直せ
4 細かいところにとらわれず、大きなメッセージを読みましょう

個人向け家計経済学あらわる

著者の著作群のユニークな所は、企業経営・会計では常識のバランスシート、PLなどの概念を家計に適用して家計を企業の財務解析のように平易に説いている点にある。このような家計経済学は、従来存在しなかったもので、著者の功績は大きいと評価する。

年金問題が浮上したころ生涯のライフプラン(事業計画)をたて何歳でいくらの出費が発生するかという話題がはやったが(もちろん現在も有効)、本著では平均的生涯収支をベースに個々の出費の見なおしを提言する。一攫千金を期待して本書を購入した読者には当てがはずれるかもしれないが、客観的な事実、理論に基づく示唆には説得力あるものが多い。

いくつか例をあげるならば未だに誤解のある保険は投資でなく、リスクヘッジの出費である事。低金利時代は住宅ローンを繰り上げ返済することが利子総額相当の利益を生むというのがほとんどのファイナンシャルプランナー(FP)のお奨めの定番だが、著者は、キャッシュ、株、土地のポートフォリオの観点で資産を配分して不動産(デフレ等の要因で資産価値の下がるもの)の時価・資産性だけにこだわりすぎない事を指摘する。後者はレビュアーには眼にうろこだった。

後半は個人と法人の税制の差による損得、租税条約のない国を移動して住むことで税から逃れる(Permanent Traveller)PTの実践までささやかにかつ過激に提言する。

タイトルに表現される”黄金の羽根”とはこれらの社会の制度の矛盾でこぼれ落ちる利益の事を言っている。論旨、提言の真っ当さに比べ、ビジネス書・おカネもちの哲学としてのスケールに小さいという評価もあるが、レビュアーは著者の実生活の苦労からこぼれ落ちたものと想像するものであり、万人に役にだつ等身大の経済理念として高く評価したい

皆さんのクリックが励みです→人気本・読書blogランキング ありがとうございました。

|

« ゼロ・サム社会 | Main | 四千万歩の男 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/61482/2842506

Listed below are links to weblogs that reference お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方:

» お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 [できるビジネスマンになりたい!]
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 ― 知的人生設計入門橘 玲幻冬舎 2002-... [Read More]

Tracked on February 08, 2005 at 12:23 AM

» お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 ― 知的人生設計入門/橘 玲 [がんばれ30代 〜書評・雑感〜]
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 ― 知的人生設計入門橘 玲 幻冬舎 (2002/11/26)売り上げランキング: 9,110Amazon.co.jp で詳細を見る 装丁から予想していたよりも、ずっと実践的な内容です。 「金持ち父さん〜」に似た本かと思いきや、「金持ち父さん〜」がUSAの経済事情(税制など)に合わせた内容であるのに対し、本書は、日本の経済事情に合わせた内容です。 黄金の羽根を拾う=資産形成をしてお金持ちになるという過程におい... [Read More]

Tracked on November 08, 2005 at 04:01 PM

« ゼロ・サム社会 | Main | 四千万歩の男 »