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マーケティング10の大罪

マーケティング10の大罪
フィリップ・コトラー 恩蔵 直人 大川 修二
東洋経済新報社 (2005/01/28)
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おすすめ度の平均: 3.25
4 タイトルがちょつと残念
4 自分のマーケティングを整理できる
2 若者向け


日本にはまだマーケティングがまともに機能していない事が希望に思える

コトラー教授は近代マーケティングの父と呼ばれ、エンジニアのレビュアーもその名声だけは聞いていた。本書のタイトルはコトラー教授のマーケティング理論が企業で十分に実践されていない事を示唆している。

マーケティングを十分に理解していないレビュアーの復習として、ここに近代マーケティングを要約すると、S(セグメンテーション)T(ターゲティング)P(ポジショニング)という、単純にいってしまえば、自分は誰に何を売るかを明確化するために4つのP、プロダクト、プライス、プレイスメント(流通)、プロモーションを実践する事である。

コトラー教授は企業の実践現場の問題点を10章にわけている。その1つ1つはここでは述べないが、日本で唄われる言葉で言ってしまえば真の顧客指向や選択と集中がなされていない事などをマーケティングの用語で指摘している。

レビュアーが極めて印象的に感じたのは機会の創出である。1つは垂直方向に商品を極めていくと、市場性の狭いものになってしまう事。そこで他の機能をミックスする水平方向の展開が市場を生み出すという提唱。2つ目はある論文を引用して、シリコンバレーの成功モデルを会社の組織の内部に作る事を提唱している。シリコンバレーにはアイディア市場と資本(ベンチャキャピタル)市場とタレント(それを実務・経営するMBAホルダーだろうか?)市場があって、このダイナミズムと風土で起業が成功した事をあげている。いずれも創造性のあるドラッカー博士の言うイノベーションと思う。

レビュアーもエンジニアの立場として、純粋な技術の研究開発所の投資は削減し、その投資を技術とマーケタ―による事業創造の研究所に投入する事が必要と感じた。

そもそも日本の企業では米国流のマーケティングの業務を担当する機能が存在していなかったと思う。MBA留学し、今は大学の会計学の助教授の友人に、昔、あるビジネスプランを話し、MBAホルダーとしてどう思うかと尋ねた時、それは良いかもしれないが、きちんとマーケティングの作業をしてみないと、見込みは何とも言えないと答えてくれた。

日本はまだ押しこみ売りの営業がベースでマーケティングが浸透していない事は、逆に日本にとってまだマーケティングが期待できる手法であると思った。

蛇足的に本書の中で、日米の文化の差を示す興味深い記述を2点。著者は真のお客様はエンドユーザーで、それが最終的に株主に貢献すると記していた。この主張は米国では珍しい。また競合相手の調査担当には競合社出身の従業員をアサインせよ。これは日本の風土(退職条件で制約)ではまだ不可能だろう。

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