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御手洗冨士夫キャノン流現場主義

御手洗冨士夫キャノン流現場主義
坂爪 一郎
東洋経済新報社 (2004/11/05)
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5 グローバルな町工場の秘密とは
5 日本企業経営の一つのモデル
3 業績の好調の秘密は

業績の好調の秘密は

キャノン社長の御手洗氏が業績の好調な経営戦略とその組織のしくみを語るという前書きであるが、タイトルの「現場主義」については十分に語られていない。内容はキャノンの会社全般についての話題に始終し、読者の期待するキャノンの現場主義のノウハウの記述はほとんどなかった。

御手洗氏自身が利益(キャッシュフロー)重視の観念を身につけた米国勤務時代のエピソードが興味を引いた。日本流のシェア、売上げ重視の観念で米国で働き、帰任時前の利益は満足いくものでなかった時に、現地の幹部に銀行にお金を預けて得る金利よりも低いようなビジネスは事業ではないと諭され、売掛け金の回収等の利益改善を行ったとの事であった。このアドバイスは、米国人のビジネス感覚から言えば当然の事であるが、御手洗氏には洗礼だっただろう。

賀来前社長の後、社長を継いだ95年当時はキャノンも多角経営・事業部制のマイナス面が如実に現れ、会社の経営体力を落としており、利益・キャッシュフローを重視した選択と集中の改革を行ったとの事だった。PC事業の撤退とデジカメの初期での失敗など、当然、失敗したプロジェクトもあったようだ。

プリンターのトナー・インクカートリッジなどを収益とするインストール型のビジネスモデルとパテントライセンスがキャノンの収益の源泉となっているはずだが、このあたりの読者が一番知りたい所の仕組み・組織に関しては触れていない。

インタビューベースの著作でもあり、株主にむけたIR情報のような優等生の公的発言が多かったが、実績さえ、あげていれば、理屈はあとから何とでも言えるといったところか。理論は現実には勝てない。

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Comments

CANONはキャノンじゃなくてキヤノンです(´・ω・`)ハズカシイヨ

Posted by: ナナシ | April 22, 2005 at 12:50 AM

恥ずかしい事に知りませんでした。ご教示ありがとうございます。でもAmazonの記載をそのまま転記したんですよ。Googleで検索すると同じぐらいの比率で両方がでてきますね。

創始者の御手洗氏はお医者さんで観音から名前をつけたそうですね。そうするとカンノンかな。CANNONとスペルするとあぶない表現になりますね。

Posted by: 管理人 | April 22, 2005 at 10:24 PM

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