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内側から見た富士通「成果主義」の崩壊

内側から見た富士通「成果主義」の崩壊
城 繁幸
光文社 (2004/07/23)
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おすすめ度の平均: 3.76
5 残念ながら真実です
5 凄い世の中になってきた。
4 就活中の者です


赤裸々な内部告発だが前向きな社会への進言
内部告発本というと利権がらみのこじれによるものが多く、弱者の世論への訴えと、読者の覗き見趣味の延長を越えるものはなかったが、本書では、CSRとは名前ばかりの腐敗した大会社病ぶりに驚いた。給与所得者は多かれ少なかれ社内の不公正の裏事情を大なり小なり感じていると思うが、ここまで赤裸々かつ異常な状況を克明にかつ、社会への提言として唱えているものはない。

ここでは書かないが、インターネット上ではもっと生々しい組合委員長の投票事情まで公開されている。(本書との関係は不詳)インターネットという武器でクレーマにせよ常識的消費者にせよ、体制に直接、告発のできる時代となったが、それは消費者だけでなく、サラリーマンにも可能になったという証しだろう。著者は優秀な方のようで、英語を交えた独特の文体で、記述をより正確なものにしている。(個人的には難しい外来語よりわかり易い日本語をという世の中の動きがあるが、レビュアーは賛同しかねる。なぜならばその外来語は日本の外で新しく作られた概念であって、既存の日本語にあてはめる事には微妙なずれが生じると思うからだ。さもなくば気骨のあった明治人のように、日本になかったものは新しく日本語を作るべきだ)

脱線したが、著者は公には社内で何の制裁もうけていない、(私的には人事が自宅に電話で苦言してきたとの事)富士通はCSRを真っ当に主張するならば、外部の人間も加えた内部調査委員会を作り、事実性の確認とその改善を開示するのが社会および株主に対する義務と考える。無反応は否定しない事に他ならないだろう。

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Comments

明けましておめでとうございます。苗村屋です。
私も本書を読み、あまりの杜撰さにビックリしたのを覚えています。結構社内でも話題になった本です。大企業だと多かれ少なかれ必然的に似たような道を辿るのでしょうか?何かあったときに頼れるのは会社ではなく自分だけという思いを強めた本でもありました。
では、今年もよろしくお願いいたします。

Posted by: 苗村屋 | January 03, 2005 at 08:44 PM

本年もよろしくお願いします。いつもコメントありがとうございます。

ベストセラーはあまり読まないのですが、本書には自殺者がでたり、人事担当でここまで内部告発しない異常な状態が、何か最近読んでいる幕末の不安定な空気のようにも感じました。成果主義の是非議論の以前に明かに大企業という村の中の既得権限を感じてしまいました。また忌憚ないコメントお願いします。 

Posted by: 管理人 | January 09, 2005 at 09:11 AM

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