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「わからない」という方法

「わからない」という方法
橋本 治
集英社 (2001/04)
売り上げランキング: 16,729
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.31
4 わからない は 面白い
4 一人で地を這う
5 教育者の方に


21世紀の思想の原点

「上司は...」を買ったのがきっかけの読者にはきっとこの本はわからないだろう。橋本さんのレトリックは曲芸のように自分の直感をベースに自分の言葉で考えた論理のプロセスを提示するので、慣れていない読者は置いていかれる。特に性急に結論を知りたがる読者はなおさらだ。橋本さんの結論を要約すると、20世紀は科学?で何でも答えのでる時代だった。21世紀は答えがでない時代だ。

では、どうしたらよいか、それは2つの組み合わせのほかに方法はない、自分の直感を自分で考え抜いて自分の思想としてしまう事、さらには地を這うように愚直に失敗を繰り返し、時間をかけて愚鈍に試行錯誤すること。この2つは組み合わせというより同じ事の表裏一体と思う。レビュアーはこの結論を正しいと思う。20世紀の現代思想が難解な言葉と他人の思想を積み上げた結論が世界はわからない事、言葉で定義できない穴だらけの薄氷の上を歩いているようなものであることを示しているし、池田清彦氏の最良の科学論でも、科学の限界を説いている。最近ベストセラー論客となった養老先生の結論も近いものを感じる。橋本さんの論評の曲芸技と辛辣な真摯さ、そして単純に結論をださずに読者に考えさせる作家活動は一貫している。著作の展開も先が読めなかった。

その意で、レビュアーにとって橋本さんはまぎれもない天才である。橋本さんは特定の読者にしか読まれてこなかった事に正当な評価を感じない。昨今の著作で興味を持たれた読者にわかりやすい著作としては「宗教なんかこわくない」をお奨めする。

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